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2019年のM-1グランプリは、彗星の如く現れたミルクボーイの史上最高得点で視聴者に強烈な記憶を残しました。
M-1グランプリのファーストラウンドは7名の審査員が持ち点100点ずつで採点することで順位を決めます。
しかし、この方法は実は一部の審査員の採点に総合順位が引っ張られる可能性があるのです。
例えば、6名の審査員が全ての芸人に50点を付けて、残りの1人の審査員だけ得点を0〜100点の間で付けたら、その審査員にすべてが託されることとなってしまいます。
つまり、審査員ごとの得点のばらつきが順位に影響を与える可能性があるのです。
実際にはそんな極端なことは起きませんが、審査員によってどの程度ばらつきがあったのか、この記事では検証していこうと思います。
M-1グランプリ2019|単純な素点と合計
まず、各芸人に対する審査員それぞれの得点と合計点を掲載します。
出典:https://www.excite.co.jp/news/article/E1577035677540/?p=2
ミルクボーイが681点を獲得し、ダントツの1位になりました。
一方、ニューヨークは残念ながら616点にとどまり、ダウンタウン松本人志からの得点はすべての得点の中で最も落ち込んで82点でした。
M-1グランプリ2019|芸人ごとの標準偏差
次に、それぞれの芸人に対する得点の標準偏差を見ていきます。
これは数値のばらつき具合のことで、大きいほど審査員によって評価が違ったことを表します。
一応次のような方法で算出することができます。
- 定義
- (審査員ごとの得点-平均)の2乗を出す(これが偏差)
- 偏差の平均を出す(これが分散)
- 分散の平方根を取る(これが標準偏差)
※平方根は2乗の逆のやつです
- Excel関数での求め方
STDEV.P()を使えばイッパツで出せます。
定義はわからなくて大丈夫です。
要するにばらつきです。
さて、各芸人の標準偏差を見てみると、ミルクボーイやかまいたちといった高得点の芸人はばらつきが少なく、評価が一定だったことがわかります。
逆にニューヨークやインディアンスといった低得点の芸人はばらつきが高いです。
私の分析としては、これはM-1の採点に「基本90点以上」という暗黙の了解があって、面白くなかったときにどれだけ得点を下げるかが審査員によって違うためだと思います。
天井は100点で決まっているので、どんなに面白くてもそもそも100点以上は出せず、かといって100点を付けてしまうと、次にこの芸人より面白かったときの差を付けられなくなってしまうので、90点台後半に固まることになります。
M-1グランプリ2019|審査員ごとの標準偏差
次に、審査員ごとの標準偏差を見ていきます。
松本人志はニューヨークに82点を付けたことで、大きくばらつきが出たことになりました。
逆に中川家・礼二は最下位のニューヨークに88点、1位のミルクボーイには全審査員中最低となる96点を付けたことで、ばらつきが一番小さくなりました。
礼二のミルクボーイに対する採点は、礼二の中では最高得点なので、礼二は純粋に数値のばらつきが少ない審査員ということがわかります。
- 上沼恵美子の採点にM-1は振り回されている?
よくM-1が上沼恵美子の採点に影響されると言われますが、上沼の標準偏差は礼二の次に小さいので、2019年については、上沼恵美子の審査はばらついているとは言えないことが立証されました。
M-1グランプリ2019|審査員ごとの得点偏差値
次に、審査員ごとの得点を偏差値にして見ていきます。
模試でいう各科目の偏差値のイメージです
- 定義
- 審査員ごとの得点-平均を出す
- 1で出した数値を標準偏差で割る
- 2で出した数値に10をかける
- 3で出した数値に50を足す
- Excel関数での求め方
イッパツで出せる関数はないので、セルに計算式を入れればできます
要するに、平均点と全く同じなら偏差値は50になり、これより得点が高ければ偏差値は高くなります。
また、ばらつきが小さいときに得点が高ければその分偏差値は高くなることになります。
するとどうでしょう。
単純な得点は平均88.00だったニューヨークも、他の芸人と比べるとかなりひどい偏差値になることがわかりました。
また、単純な得点では松本のニューヨークに対する82点の低さが目立っていましたが、
オール巨人・阪神の巨人、礼二も突出して低く採点していたことがわかりました。
M-1グランプリ2019|合計得点の偏差値
次に総合得点の偏差値を出してみます。
これはどの審査員から何点取ったかは一切関係なく、合計で何点かで出したものです。
ミルクボーイは71とやはり突出して高いことがわかります。
ちなみに偏差値71といえば、東京の高校でいうと私立中央大学高等学校や都立青山高等学校くらいです。
出典:https://www.minkou.jp/hischool/ranking/deviation/pref=tokyo/
関東の大学でいうと、偏差値71は東京工業大(情報理工学院)、青山学院大(文)くらいです。
出典:https://manabi.benesse.ne.jp/hensachi/kanto_area_index.html
M-1グランプリ2019|偏差値の平均点
最後に偏差値の平均を出してみます。
これはさきほどの総合得点偏差値とどう違うかというと、次のとおりです
- 総合得点偏差値
- 定義:総合得点を出してから、その偏差値を出す
- 特徴:総合得点の傑出度がわかる。総合得点の順位と一致する
- 偏差値平均
- 定義:審査員別偏差値の平均を出す
- 特徴:特定の審査員からばらつきのある採点をされた場合、それが反映されやすい
どちらも同じように見えますが、総合得点偏差値のほうが総合力を見ていて、偏差値平均は個性を評価していると言えるでしょう。
こちらの記事によると、駿台模試は全教科の偏差値を出すとき、総合得点偏差値を使っていますが、河合模試では偏差値平均を使っているようで、どちらが採用されるかは、その目的によって異なるようです。
出典:https://ameblo.jp/uirou-musitate/entry-11583852213.html
同記事によると、国立大の2次試験は総合得点で評価、上智は上記どちらの手法かわかりませんが偏差値で評価としているようで、評価機関によってそもそも素点を使うのか偏差値を使うのか次第もばらばらなようです。
さて、芸人の偏差値に戻り、算出すると次のようになります。
表の平均のところに記載してあるとおりになりました。
あまり順位に違いは出ませんでしたが、オズワルドは礼二から受けた高評価にひっぱられ、偏差値平均は47となりました。
もともと総合得点の偏差値ではすゑひろがりずと同じ45でしたが、ここで差がつくことになったのです。
M-1グランプリ2019|統計的分析まとめ
ここまでいろいろ分析してきましたが、まとめるとこちらです。
- ミルクボーイは素点でも偏差値でも圧倒的に評価が高く、ニューヨークはその逆
- 高得点の芸人は審査員ごとの得点のばらつきが小さく、逆に低得点の芸人はばらつきが大きい
- ダウンタウン松本人志の採点はばらつきが大きいが、これはニューヨークに82点をつけたため
- 中川家・礼二と上沼恵美子の採点はばらつきが小さい
- 審査員ごとの得点を偏差値にすると松本だけが低いわけではなく、巨人、礼二も同程度低い
- ミルクボーイの偏差値71は中大高校や青学の文学部レベル
- 偏差値平均は総合得点偏差値と大差ないが、オズワルドが礼二の高評価によって若干評価を上げた
いかがでしょうか。
標準偏差という概念は数Cで習うので、理系の高校3年生レベルの知識となります。
とっつきづらいかもしれませんが、こういった身近な話題に絡めると興味が持ててくるのではないでしょうか。
と、数学の先生みたいなことを言って締めたいと思います!
私きしんの数値分析している記事は他にもこちらがありますので、是非読んでみてください。
理系的な記事としてはこちらもおすすめです。
コンビ毎(横)の標準偏差は,審査員によって得点の幅(価値)が異なるので全く持って意味をなしません(上沼さんの95点と松本さんの95点が同じ価値ではありません)。ご丁寧に標準偏差の出し方まで記事に書かれていますが,標準偏差を出す際には,その数値が意味を持つものか考えてから算出するべきです。エクセルで計算して適当に記事書いているのがバレバレです。
また,M1における偏差値を,高校や大学偏差値と比較されていますが,こちらはバカ丸出しにも程があります。偏差値は同じ(または似たような)母集団で求めるから意味があるので,M1における偏差値71は,☓☓高校,△△大学と同じ,という考察は全く意味をなしません。
また,高校,大学の偏差値でさえ,模試の種類,母集団……でいくらでも変わります。青山学院と東京工業大の偏差値は同じみたいな書かれ方をされていますが,理系・文系,試験の種類,国公立・私立と条件が大いに異なるこの2大学の偏差値を比較(同じとする)すること自体ナンセンスにもほどがあります。偏差値の意味分かってませんよね?
あまりにもお粗末な記事でした。それでアクセス数稼げて広告収入得られて満足するならよいのですが,最後の文で自分で「数学教師みたいなことを……」とかおっしゃていますね。この記事で多くの人が間違った標準偏差,偏差値,統計知識を得て,その人,日本中,世界中に迷惑をかけることになりますが,恥ずかしくないのでしょうか。非常に不快です。