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ビジネス書って毎年のように新しいものが出てきますが、「本質」ってなかなか変わらないものですよね。
そこで、今回は2014年にAmazonが公開している「オールタイムベスト ビジネス書100」の中で「経営・ビジネス読み物」に分類されている45冊をご紹介したいと思います。
他にも「ビジネススキル」(30作品)、「自己啓発」(15作品)、「マーケティング・セールス」(10作品)がありますが、一番ビジネス書の中でメインの分野となります。
概要とAmazonレビューで「最も参考になったレビュー」と一般の方に選ばれているレビューもあわせて記載していますので、ぜひ参考にして、あなたの一冊をみつけてみてください。
また、もとの順番はおすすめ順になっていましたが、同じ著者が何度か出てくる中で、「さっきこの人の本あったけど何だっけ?」となってしまうので、同じ著者は出てきた順でまとめて、最後に複数冊かぶらなかった人を上げています。
ピーター・F・ドラッカー
マネジメント[エッセンシャル版] – 基本と原則(ピーター・F・ドラッカー)
概要
ドラッカーが自らのマネジメント論を体系化した大著『マネジメント――課題、責任、実践』のエッセンスを、初心者向けに一冊にまとめた本格的入門書。本書は、マネジメントの仕事とは実践であり、成果を出すことであると明確に規定する。そして、そのためにマネジメントが果たすべき使命と役割、取り組むべき仕事、さらには中長期的に考えるべき戦略について、具体的に解説する。組織で働く人に、新しい目的意識と勇気を与える書。
最も参考になっているレビュー
★★★★★「マネジメント上の多くの疑問に対する回答がある」
ドラッカー、コッター、ポーターとこれまで図書館で借りて多読してきましたが、あらためて購入し読みました。最近になってマネジメント上で人事的判断に迷う事例をいくつか抱えていましたが、こんなにもクリアに疑問点を解消してくれる指南書があったとは恥ずかしながら驚きでした。3時間以上かかりましたが、一気に読むことができました。実践でこれからも参考にさせていただきます。
ドラッカー名著集1 経営者の条件(P.F.ドラッカー)
概要
ドラッカー著作のなかで、最も広く長く読み継がれてきた、自己啓発のバイブル!
自ら成長したい人、周囲とともに目標を達成したい人、すべての人に役立つ。
・成果をあげるための考え方
・自らの強みを活かす方法
・時間管理 etc.
世の中の、いわゆる“できる人”が行なっているセルフ・マネジメントの大原則を、「8つの習慣」として紹介。
ビジネスパーソンはもちろん、アスリート、クリエイター、学生、職場からPTA、家庭まで、幅広く活用されている。
最も参考になっているレビュー
★★★★★「成果をあげたい人すべてに強くオススメします」
もう何度か分からないほど読み返してきました。
まさに成果をあげたい人にとって必読の書であることは間違いないと思います。
本書は、成果をあげるためには訓練によって修得でき、しかもそれは基本的な内容であると喝破します。勇気をもらいます。その基本的な内容というのは5つで、1.時間を管理する、2.貢献に焦点をあわせる、3.強みを基準にすえる、4.優先順位をつける、5.意思決定を行うことです。どれも当然のことのように思えるかもしれませんが「仕事」に精通した人であればあるほど難しいと感じるでしょう。しかし、氏の説得力ある筆と豊富な具体例で必ずやり遂げると自信が湧くに違いないと思います。
特に強くオススメ致します。
ドラッカー名著集2 現代の経営[上](P.F.ドラッカー)
概要
企業に働く者の使命、責任、役割、仕事の方法を説く経営学最高の古典。
最も参考になっているレビュー
★★★★★「大変参考になりました」
経営者として読んでおくべき名著ですね。
哲学やセオリーがふんだに組み込まれています。
これから起業したい人も、起業したばかりの人にもオススメです。
野中 郁次郎
失敗の本質―日本軍の組織論的研究(戸部 良一、 他)
概要
大東亜戦争での諸作戦の失敗を、組織としての日本軍の失敗ととらえ直し、これを現代の組織一般にとっての教訓とした戦史の初めての社会科学的分析。
最も参考になっているレビュー
★★★★★「組織あるあるだらけで、頷きすぎて首がもげるかと思いました」
ビジネススクールの友人に薦められて読みました。友人曰く、会社のマネジメント研修で読んで面白かったので、とのこと。確かにビジネスの現場にも示唆に富んだ本田と思います。最初のノモンハンのパートを読んだだけで、あまりにも、こういうのあるよなー、と頷きすぎて首がもげるかと思いました。
自分の仕事場で起こっていることと照らし合わせながら考えるととても面白いです。そのため30代後半より上の世代の人だと特に自分の積んできた経験と照らし合わせて読めるのでより面白いのではないでしょうか。おススメです。
知識創造企業(野中 郁次郎、 竹内 弘高)
概要
一般に、日本企業は多くの欧米人から見ると非常にわかりにくい存在であるといわれている。それは、非常に効率的というわけではないし、企業家精神に富んでいるのでもない。また、自由奔放でもない。それなのに国際市場のなかで着実に力をつけ、国際競争力を高めてきている。
なぜ、日本企業は成功したのだろうか。本書はそんな疑問に明確な答えを与えている。端的に言えば、「組織的知識創造」の技能・技術によって日本企業は国際社会のなかで成功してきたと指摘しているのだ。では、「組織的知識創造」とは何か。それは、新しい知識を作り出し、それを組織全体に広め、製品やサービス、あるいは業務システムに具体化する組織全体の能力のことであり、その根本における重要な要素は、組織の最も普遍的な要素である「人間知」というわけである。「人間知」はギリシャ古代以来、常に認識論(知識論)の中心となる課題であった。ここ数年、社会経済学者のピーター・ドラッカーやアルビン・トフラーが、経営資源やパワーとしての知識の重要性を訴えているが、本書では、「人間知」を2種類に分けている。1つは「形式知」と呼ばれるもので、文法にのっとった文章や数字的表現、技術仕様、マニュアルなどに見られる形式言語によって表現されるものである。もう1つは、これが組織的知識想像のなかで最も重要なファクターなのだが、「暗黙知」と言われる形式言語では表現できない知識である。これは、人間の集団行動にとってきわめて重要な要素であると著者は指摘する。暗黙知とは、人間ひとりひとりの体験に基づく個人的な知識であり、信念、ものの見方、直観、価値システムといった無形の要素を含んだものである。
しかし、きわめて重要な要素であったにもかかわらず、経営資源のなかで暗黙知はこれまで無視されてきた。だが、この形式知と暗黙知が相互作用することこそが企業の知識創造のキーポイントであり、組織的知識創造とは、この2つの知の相互作用によるスパイラル・プロセスである。個人の知識と組織全体とは相互に作用しあうことが重要であり、そうすることによって新しいイノベーションの開発につながり、競争優位に立つことができる。それこそが短期間に日本企業が国際社会のなかで成功した要因なのである。
本書は、日本を代表する自動車や家電メーカーなどがなぜ国際社会のなかで成功したのかを「知識」という側面から分析し、企業組織における知識の捉え方や考え方を根本的に変更するよう求めている。そして、企業組織による知識創造こそが日本企業の国際競争力の最も重要な源泉であるとする本書は、長引く不況にあえぐ企業経営者やビジネスマンに、日本的経営の良さを改めて感じさせてくれるものである。(辻 秀雄)
最も参考になっているレビュー
★★★★★「原点回帰を示唆する一冊。」
「失敗の本質」の著者、野中郁次郎先生が日本企業の強みとイノベーションの本質を追求した一冊。本が出版された1996年当時はバブルが崩壊し、多く企業が「失われた20年」に突入しかけていた。もし当時多くの経営者がこの本に感化され、組織や顧客を巻き込むマトリックス型のイノベーションを追求していたら日本経済は停滞しなかったかもしれない。
日本には素晴らしい職人技が多く眠っている。それらの多くは暗黙知として個人のノウハウとして閉ざされており、それを広めることは容易ではない。この本にも出てくる松下電器産業のホームベーカリーの開発では、大阪コクサイホテルのチーフ・ベーカーをプロジェクトメンバーが数日間、観察・模倣し、暗黙知を装置によって再現している。彼らはこれを80年代の半ばで行なっているが、このように顧客を巻き込みながら製品開発する手法は20年の時を超えて欧米でも流行ってきている。
日本企業の良い所は組織にとらわれず、やる気があり、手を挙げた人が様々な経験を積める土俵があることである。一方ミドルマネージメントが部署と濃密なコミュニケーションを取り、連携することの大切さも説いている。古き好き、日式イノベーションの開発はまだまだ世界で通用すると実感できる著書だった。
ジム・コリンズ
ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則(ジム・コリンズ)
概要
企業の使命として株主への利益還元がさけばれて久しい。しかし、ジョンソン・エンド・ジョンソンのように企業が奉仕する優先順位として1に顧客、2に社員、3に地域社会、最後にようやく株主という基本理念を掲げる企業がアメリカの経営者から尊敬を集めているのも事実だ。
本書は、アメリカの主要企業のCEOから採ったアンケートによって選び出された18社の歴史に対する6年間の調査から生み出されたレポート。企業を組織する人間が企業内に活力を生み出すのは、カネでは計れない動機づけにあるというシンプルな「真理」が、ライバル企業と比較された各社の資料、エピソードから浮き彫りにされる。著者の1人であるコリンズはコンサルティングも手がける大学教授であるためか、随所に抽象化された概念と企業が取るべき方策が図を合わせて示される。しかし、経営指南よりも、世界を代表する大企業の決断の歴史が斜め読みできる魅力の方が大きいだろう。(青木 明)
最も参考になっているレビュー
★★★★☆「永続する企業の作り方を説いた本」
ジム・コリンズのビジョナリーカンパニーを読んだ。
この本は、会社としてビジョンを持つことの重要性を説いた本ではない。永続する企業の作り方を説いた内容になっている。
永続する企業とは、カリスマ経営者がいなくなり、売れ筋商品のライフサイクルが終わっても、繁栄し続ける企業のことである。
例えばソニーとケンウッドは同じような時期に同じような事業規模であったが、なぜソニーだけが偉大な企業になれたのか。その分水嶺が豊富なエビデンスと共に説明されている。
時の試練を超える永続企業には、次の特徴がある。
1.時を告げず、時計をつくる(仕組みをつくる)
2.ORの抑圧ではなくANDの才能を重視する
3.基本理念を維持し、進歩を促す
4.組織が一貫性を持っている基本理念は、基本的価値観と目的から構成される。
基本的価値観は、組織にとって不可欠で不変の考え・方針・態度。目的は、金儲けを超えた会社の根本的な存在理由だ。
社会や環境が変化しても、基本理念を変えてはならない。一方で基本理念以外については、常に進歩・発展していかなくてはならない。
これらを言葉や思想だけで終わらせないための具体的な方法は下記の通り。
・基本理念を維持する
├基本理念を信奉する者だけを集める
└基本理念に忠実な者だけを経営幹部にする・進歩を促す
├社運を賭けた大胆な目標に挑戦する(BHAG)
├大量のものを試してうまくいったものを残す
└徹底した改善に絶え間なく取り組むビジョナリーカンパニーの神髄は、基本理念と進歩への意欲を、一貫して組織の隅々まで浸透させる点にある。
また偉大な企業は、創業時から基本理念と進歩への意欲を促していた点にも留意したい。
会社経営者にオススメしたい一冊。
ビジョナリー・カンパニー 2 – 飛躍の法則(ジム・コリンズ)
概要
ベストセラー『ビジョナリーカンパニー』の著者が7年ぶりに書き下ろす 飛躍企業11社の秘密!!
ごく普通の会社が、世界有数の経営者に率いられた超一流企業に勝るめざましい業績をあげるまでに変身した。全米1435社の中から選ばれた傑出した業績を長期間持続させることに成功したジレット、フィリップ・モリス、キンバリー・クラーク、ウェルズ・ファーゴ等の飛躍を遂げた企業11社をそれぞれの業種で競合関係にある企業と詳細に比較・分析した結果、飛躍したこれらの企業には共通した以下のような特徴があった。
●飛躍を導いた経営者は、派手さやカリスマ性とは縁遠い地味なしかも謙虚な人物だった。その一方で勝利への核心を持ち続ける不屈の意思を備えており、、カエサルやパットン将軍というよりは、リンカーンやソクラテスに似た思索する経営者であった。
●飛躍を導いた経営者は、最初に優秀な人材を選び、その後に経営目標を定める。目標にあわせた人材を選ぶのではない。
●飛躍を導いた経営者は、自社が世界一になれる部分はどこか、経済的原動力は何か、そして情熱を持って取り組めるものは何かを深く考え、必要とあればそれまでの中核事業を切り捨てる判断さえ下す。
●劇的な改革や痛みを伴う大リストラに取り組む経営者は、ほぼ例外なく継続した飛躍を達成できない。飛躍を導いた経営者は、結果的に劇的な転換にみえる改革を、社内に規律を重視した文化を築きながら、じっくりと時間をかけて実行する。
飛躍した企業と比較対象企業の例 ジレット vs ワーナーランバート フィリップ・モリス vs R.J.レイノルズ キンバリー・クラーク vs スコットペーパー ウェルズ・ファーゴ vs バンク・オブ・アメリカ
最も参考になっているレビュー
★★★★★「ダメ企業からエクセレントカンパニーに変貌を遂げた11社の共通点が、あまりに地味であることに驚かされた。」
ダメ企業からエクセレントカンパニーに変貌を遂げた11社の共通点は、あまりに地味である。
例えばこの11社には、「俺についてこい」型のトップはいない。タレントばりに有名人になったトップもいない。11社のトップは皆、誰にでも同じように接することのできる謙虚な人物である。そして質素である。
彼らは最初から飛躍のビジョンを示せたわけではないし、なにかのスローガンで大改革を主導したりもしていない。しかし、会社をよくしようとする点にかけては全く妥協しない。優秀な人材の選別、確保にも妥協しない。彼らが就任し、最初に注力するのは、会社の飛躍のビジョンを描くことより、いてもらっては困る人材、いてもらわねば困る人材を厳格に選び抜くことだ。まるで優秀な人材をそろえさえすれば、ビジョンなどあとからついてくるとでもいうかのように、人材をそろえることに精力を傾ける。また、優秀な人材を、専門性の高さより気質の良さを尺度に選んでいる。その一方で、大規模な人員整理を何度もダラダラと繰り返したりはしない。そんなことをすれば社員がやる気をなくす、逆効果だということを、よく知っている。
11社の場合、飛躍のきっかけがどんな改革だったのか、どんなスローガンだったのかも、明らかとはならない。言い方を変えれば、会社の方針は長年にわたり変化しない。一貫している。飛躍は、「弾み車」のような好循環のサイクルが、最初は静かに小さく始まったものが、方針の一貫性を支えとして途絶することなくつづき、やがてその動きが加速しとまらなくなるような形をとっている。本書は、「カリスマが主導したこの大改革により、これらの企業は鮮やかに復活した」という説明とは真逆を行くものだ。カリスマはいないし、飛躍のきっかけもいつだったかわからないという。最後まで意表を突かれ通しだった。しかし奇をてらった感じが全くないせいか、本書の主張は実にハラに落ちた。
レビューの多さ、評価の高さも、納得できる。刊行から10年以上過ぎているが、古いというよりもむしろ、古典の域に入りつつあるように思った。素晴らしいと思う。ちなみに、前巻を読まないと本書はわからない、というようなことは一切ない。
エリヤフ・ゴールドラット
ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か(エリヤフ・ゴールドラット)
概要
機械メーカーの工場長である主人公のアレックス・ロゴを中心に繰り広げられる工場の業務改善プロセスを主題にした小説。通常、アメリカでベストセラーとなったビジネス書は、すぐに日本語に翻訳されるものだが、本書は世界で250万部売れたにもかかわらず、17年もの間日本での出版だけが認められなかった。いわば「幻の名著」である。
長引く経営の悪化、工場閉鎖までたった3か月の猶予期間、多忙な日々のなかないがしろにしてきた妻との離婚の危機…。アレックスは、あまりの危機的状況にすっかり意気消沈していた。その前に、モデルは著者と目される恩師、ジョナが現れ、彼にアドバイスを与える。工場を救うために業務改善に挑む登場人物の苦悩や目標達成の興奮が伝わってきて、ビジネスの醍醐味を感じさせるストーリーだ。
本書は小説ではあるが、その内容は恐ろしいほど実践的で、会計情報の正しい見方や落とし穴、「効率化」の陰に隠された諸問題を浮き彫りにする。魅力的なストーリーの中に複雑な業務改善のノウハウがわかりやすい形で盛り込まれており、ビジネスパーソンやマネジャー必読の内容である。
また本書は、問題解決にあたってはゴールを共有し、信念を貫くことが重要であること、数字の陰に隠された実態を見抜くことの重要性、情報共有化の意義など、経営において重要な示唆も与えてくれる。
本書が長い間日本で出版されなかった理由については、「解説」で著者エリヤフ・ゴールドラットのコメントが引用されている。それによると、「日本人は、部分最適の改善にかけては世界で超一級だ。その日本人に『ザ・ゴール』に書いたような全体最適化の手法を教えてしまったら、貿易摩擦が再燃して世界経済が大混乱に陥る」というのが出版を拒否し続けた理由らしい。
本気か冗談か知らないが、いずれにしろ、アメリカが出し惜しみするほどの名著を日本語でも読めるというのは非常に喜ばしいことである。(土井英司)
最も参考になっているレビュー
★★★★★「製造現場で働いていなくても面白い小説。」
メーカーの工場長である主人公が、教授の言葉をヒントに、製造プロセスを改善し利益を生む形に変革していくストーリー。
製造現場の生産管理の手法「制約条件の理論(Theory of Constraints)」を易しく学ぶことが出来た。企業が利益を出すために、スループット(販売を通じてお金を作りだす割合)を増やし、在庫と業務費用を減らしていく。工場全体の生産量を決定するボトルネックを見つけ出し、そのボトルネックのアウトプットを最大限高めると共に、ボトルネック以外の工程ではボトルネックより速くモノを作らないように抑え、ボトルネック工程の前に余分なバッファーを置いておく。
TOCの原理を生産現場に限らず、企業全体にも広げていこうとする非常に気になるテーマに突入したところで本書は終わってしまうので、続きの2作目も読んでみたい。小説としても普通に面白く、家族や仲間とのサイドストーリーにも地味に感動。
ザ・チョイス―複雑さに惑わされるな!(エリヤフ・ゴールドラット)
概要
複雑なソリューションなんて、うまくいくわけがない!
明晰な思考を妨げる最大の障害は、人がものごとを複雑に考えすぎるっていうことだ。現実は複雑だと信じ込んでいる。だから、複雑な説明やソリューションを求めたがる。これは、とても厄介なことだ。今日の企業は、高度に複雑化している。だが、複雑なシステムの中でも、本当に重要なことはいくつもない。「何が本当に重要か」を見極めることができれば、短期間に企業は著しいパフォーマンスの向上を成し遂げることができる。最新作『ザ・チョイス』で、ゴールドラット博士は、娘のエフラットとの会話を通じ、「本来、ものごとはとてもシンプルである」という、彼の信念の根本的なあり方を説明することで、あらためて深遠な思考に基づいたアプローチを提唱している。
本当に重要なポイント、数少ないわずかなポイントを探し出し、それだけに努力を集中することでシステム全体に変化を起こすことができると主張する。その方法を学ぶことで、システムの中に存在する複雑な因果関係に対しても、シンプルなロジックを用いて最小限の努力で対応できるようになる。
【収録されている事例】
・業務費用をほとんど上げることなく、わずか数年で利益を5倍を上回る成長で純利益40億ドルを実現
・在庫を大幅に削減しながら、品切れを解消し、さらに顧客が選択できる品揃えを大幅に拡大
・2か月のリードタイムを一週間未満に
・在庫回転数を現在の6回から15回へ 下請け企業の売上げを飛躍的に伸ばすと同時にマージンも倍増
・人件費や店舗の諸経費を一切増やすことなく、売上げを50%アップし、利益を少なくとも5倍アップする小売業の事例
・24時間の生産サイクルを8時間に短縮、生産する品種を大幅に拡大
・数か月で100%以上の売上げ増加達成
・外部購入に頼っていたキーになる部品を、特に大きな投資を要することなく、導入数か月で内製化、さらに外販を開始
・5か月以内に売上高10%増加、その後さらに前年比で売上高30%増を達成、利益率が6%から20%へ
・自らの在庫を増やすことのなく在庫回転率を250%増加したディストリビューター
最も参考になっているレビュー
★★★★★「何度も読む」
ザ・ゴールに非常に感銘を受け続編は手に取るようにしています。
解説については他の方が詳細にレビューしているので控えますが、ザ・ゴールに比べると読後の爽快感は弱いです。
また文章も小難しくなっているので何度も読んで理解を深める必要があります。
クレイトン・クリステンセン
イノベーションのジレンマ―技術革新が巨大企業を滅ぼすとき(クレイトン・クリステンセン)
概要
説明
顧客の意見に熱心に耳を傾け、新技術への投資を積極的に行い、常に高品質の製品やサービスを提供している業界トップの優良企業。ところが、その優れた経営のために失敗を招き、トップの地位を失ってしまう――。本書は、大手企業に必ず訪れるというこの「ジレンマ」を解き明かしベストセラーになった原著、『The Innovator’s Dilemma』の増補改訂版である。ハーバード・ビジネス・スクールの教授である著者は、この逆説的なコンセプトを、学問的体系に基づいた緻密な論理構成によって実証している。事例として取り上げるのは、ディスク・ドライブや掘削機といった業界のほかに、ホンダが進出した北米市場やインテルが支配したマイクロ・プロセッサ市場など。それぞれの業界で起きた「破壊的イノベーション」を検証し、それに対処できない大手企業の宿命ともいえる法則を導き出している。
優れた経営とされてきたものが、「破壊的イノベーション」の前ではすべて無効になり、逆にマイナスの価値さえもちうるという指摘にはただ驚かされる。その点で本書は究極のイノベーション論であり、イノベーション・マネジメントの新境地を切り開いたものとして画期的な論考である。
「ジレンマは、解決できる」として著者が示す処方箋は、「成功体験」をもつ企業のトップはもちろん、イノベーションにかかわるすべての企業人にも必読の内容である。増補された「グループ討論の手引き」は研修のテキストにも活用できる。利用価値の高い1冊だ。(棚上 勉)
最も参考になっているレビュー
★★★★★「大企業の技術者ほど読むべき」
イノベーションに伴う製品の性能向上と、企業の栄光盛衰をまとめた一冊。
どんなに時代が流れようとも変わることのないモノづくりに関するルールが書いてあるため、モノづくりをやっている人には必ず読んでほしい。
本書の初めで述べられている技術には、製品の性能を向上させていく持続的技術と破壊的技術がある。
ある製品の性能が持続的に上昇していた場合、それは持続的技術であり今までの指標で評価することができる。
持続的技術によってある程度の性能になった製品は、大手企業などが製品を入念なマーケティングをして市場規模、顧客調査などからどれぐらいの売り上げを得ることができるかある程度わかるため市場参入が比較的容易である。
一方、全く新しい技術を導入することで従来存在していた製品を一新してしまう技術を破壊的技術と呼び、こちらは入念なマーケティングや聞き取り調査を行うことがむしろ害となる。
これは破壊的技術によって生み出される製品が投入される市場はまだ出来上がったばかりであるため、マーケティングなどの調査で見積もることが困難で、企業内で話をしても社内の承認をうまくとることができないことに依存している。
更に破壊的技術はその特性上、最初は持続的技術の恩恵を受けている製品よりも明らかに性能が劣っているため、将来性を正しく評価することが困難であることも一因となる。
この本の中では持続的技術と破壊的技術をHDDのインチの変化、レーザプリンタとインクジェットプリンタなどを用いて説明しているが、近年ではもっとわかりやすい例がいくらでもある。
例えばHDDとフラッシュメモリ(SSD)の関係である。
フラッシュメモリは誕生した当初、デジタルカメラに搭載される程度(数MB)の容量しかもっておらず、ビット当たりの値段も格段に高かった。※その当時でHDDは80MB程度
当然PC市場に必要とされる性能を満たしていない。
しかし、フラッシュメモリはHDDにはない「衝撃耐性」「読み書き速度」などの特徴を有しており、iPod nanoに搭載されるようになったことで爆発的に普及が進む。
そして持続的技術によってフラッシュメモリの性能を大幅に向上させたことで、近年ではPC市場でも搭載できるようにまで成長した。
破壊的技術による市場変化に対応できなかった企業は非常に多く、私の知る限りでもHDD製造からフラッシュメモリ製造に切り替えることができたのはサムスン、東芝、ウェスティンデジタルくらいだろうか。
他のHDDメーカだったIBM、富士通、NECなどの多くの会社はフラッシュメモリという破壊的技術によって一掃されてしまっている。
この持続的技術と破壊的技術はありとあらゆるモノづくりの業界でおきることであり、不変のルールである。
今現在大手企業に在籍している人は、大企業に在籍しているからといって胡坐をかいて一生同じ企業にいようとすると、破壊的技術によって自分の会社がなくなったり、部署ごとリストラされたりする可能性があることを肝に銘じておかないといけない。
イノベーションへの解 利益ある成長に向けて(クレイトン・クリステンセン、 マイケル・レイナー)
概要
優良企業におけるイノベーションがはらむ落とし穴を実証し、衝撃を与えた名著『イノベーションのジレンマ』待望の続編。イノベーション論を深化させ、研究者らの間に一躍広まったクリステンセン教授の理論のさらなる展開を本書に見ることができる。
前作では破壊的な技術革新を受けて優位を脅かされる側の企業に置いていた視点を、今回はその技術革新で新事業を構築し、優位企業を打ち負かそうとする側に置いている。この「破壊される側ではなく破壊者となって」という立場が本書の特色である。そこでは技術革新にかかわる実務者にとって、より明快な行動指針が得られるだろう。実際に、どうすれば最強の競合企業を打ち負かせるのか、どのような製品を開発すべきか、もっとも発展性のある基盤となるのはどのような初期顧客か、製品の設計、生産、販売、流通のなかでどれを社内で行い、どれを外部に任せるべきか…というような、きわめて具体的な意思決定の「解」が提出されている。
「無消費への対抗」など、次々に展開される破壊的イノベーションの局面は興味深く、そこでのマネジャー個人の行動やモチベーションまでカバーする理論はマネジメントの視野を確実に広げてくれる。事例となる企業や市場は、IBM、ソニーなどの常連から「クイック・サービス型レストランチェーンのミルクシェーク」などまで多彩で読みごたえがある。日本企業に「破壊」される米国市場を取り上げてきた著者が言う、「日本の経済システムは構造的に新たな破壊的成長の波の出現を阻害している」という提起も示唆的だ。さらなる読解が期待できるテキストとして、また、イノベーションやマネジメントの指南書として必携である。(棚上 勉)
最も参考になっているレビュー
★★★★★「最高の一冊」
製品がどのように世間に拡がり、拡がり切った時に何が起き、その次に何が起こるか、まで正確な予測ができるようになりました。
私は以前大手住宅メーカー勤めておりましたが、まさにこの本にある通りに、パワーシフトが発生してます。
初期:住宅メーカーが出始めたときは、劣悪なメーカーが多かった為、信用ある大手メーカーが選ばれた。
後期:現在、大手メーカーが性能過多になり、価格が顧客の購入希望額から乖離が生まれはじめ、乖離は拡がる一方。他方、起業したての住宅メーカーでも、性能は悪くないし、安い。
他業種や、国単位でも同種のことが起きると思いました。
稲盛 和夫
稲盛和夫の実学―経営と会計(稲盛 和夫)
概要
バブル経済に踊らされ、不良資産の山を築いた経営者は何をしていたのか。儲けとは、値決めとは、お金とは、実は何なのか。身近なたとえ話からキャッシュベース、採算向上、透明な経営など七つの原則を説き明かす。ゼロから経営の原理と会計を学んだ著者の会心作。
最も参考になっているレビュー
★★★★★「稲盛さんの会計哲学が非常にわかりやすく書かれています」
稲盛さんの会計哲学が、非常にわかりやすく書かれています。
中小企業経営の実践に活かせることたくさんありました。
アメーバ経営―ひとりひとりの社員が主役(稲盛 和夫)
概要
小集団による部門別採算、自由度の高い組織、時間当り採算表、リーダーが育つ仕組み――どんな苦境に陥ろうともびくともしない最強の組織をつくる“究極の稲盛流・経営管理手法”を明らかにする。大ベストセラー『稲盛和夫の実学』の実践編!
最も参考になっているレビュー
★★★★★「大きな組織をどう管理していくかが分かる良書」
会社が大きくなれば一人で出来ることも限界があり、どうしても社員を雇う必要が出てくる。
100人程度の社員であれば現場の隅々まで管理できるが、それを超えてしまうと管理不可能となり、やがて潰れてしまう。
アメーバ経営は、そうした問題のひとつの解決策であり、大きな組織をどのようにコントロールするかが書かれた本だ。
アメーバ経営が目指す3つの目的は以下の通り。
1.市場に直結した部門別採算制度の確立
2.経営者意識を持つ人材の育成
3.全員参加経営の実現更にアメーバ経営は機能を明確にし、小集団に分けるのだけど、次の条件を満たす必要がある。
1.独立採算組織として成り立ち、収支が明確に把握できること
2.ビジネスとして完結する単位であること (創意工夫する余地があること)
3.分割することで会社の目的・方針が阻害されないこと1については採算が取れない組織が明確になるため、すぐにテコ入れできるメリットがある。2については創意工夫により実績が伸びることで社員のやる気につながる。3についてはアメーバ間の利害対立により社内紛争が起きるのを防ぐ。
またアメーバ同士を競争させることで生産性が上がる一方、自分達の利益を守る悪いアメーバが出ないようにするといったことにも触れられている。
悪いアメーバを諭すことができるのは経営哲学であり、ベースに経営哲学がなければ、見せかけ上アメーバ経営のように組織を分割してもうまくはいかないのだ。
ちなみに京セラは部品製造の下請けだったことから、製造業をベースに説明されているけど、小売り業でも十分に活用できる内容だと思う。
M.E. ポーター
競争の戦略(M.E. ポーター)
概要
産業が違い、国が違っても競争戦略の基本原理は変わらない。戦略論の古典としてロングセラーを続けるポーター教授の処女作。
最も参考になっているレビュー
★★★★★「5.0競争戦略の古典的名著を読む意義」
「日本の企業がこれまでのように成功をつづけるには、日本の経営者にとって今日ほどこの本が大切な時はありません。競争で成功すると、ともすると自己満足に落ち込む危険が出てきます。今日、日本の企業が置かれた経済的環境は変化してきていますので、自己満足は致命的な悲劇を起こします。。。(中略)。。。だから日本企業はこれから、国内市場、海外市場の双方で、今まで以上に手ごわいライバルと対決しなければなりません。日本企業が効果的な競争戦略を策定せざるをえない必要が、大きくなるわけです」(日本語版に寄せてより)
ひと目見ただけで少し怯んでしまう厚さである(笑)。マイケル・E・ポーター教授の代表的な著作。ずいぶん前に書かれたものだ。今や古典といっていい。しかし、改めて目を通すと、競争原理の本質自体が変わっているわけではないなと思う。例えば、日本企業が飛ぶ鳥を落とす勢いの時代であったにもかかわらず、上記に引用したようにポーターはその成功を讃えつつも警告も行っていて、実際にその指摘はある程度的中してしまったように思われる。また、「新興先進諸国の挑戦」という短い章に書かれている内容も、おおむね的確なポイントを突いている。
グローバリゼーションは世界的な競争規模の拡大と激化をもたらしている。そのような時代になって、ちょっと古いこの本の重要性はさらに増しているようにも思える。本書は有名な5つの要因だけでなく、イノベーション、コスト、垂直統合、投資、政府の役割など多くの点で今でも啓示に富む内容を含んでいる。インターネットは登場しないが、かえってテクノロジーの話しに惑わされずに競争論の骨子を掴みやすい。
難しく書かれているわけではない。むしろ合理的でわかりやすい。ただ、いきなり全てをベタ読みしようとすると枕に変身しかねない(笑)。全体の組み立てがよく出てきている本なので、まずはざっと概要を理解し、必要なところを中心に徐々に深く読み込んでゆくというアプローチが良いと思う。
競争優位の戦略―いかに高業績を持続させるか(M.E.ポーター)
概要
競争優位の確保が高業績のキメ手である。その源泉は、会社のどんな部門、どんな活動にも存在する。前著『競争の戦略』の実践版。
最も参考になっているレビュー
★★★★★「まだまだ重要、競争戦略の名著」
かなり古い本ではあるけれど、久しぶりに読み返してみて、本書の指摘は古いどころかようやく時代がこれに追いついてきたのかなと感じた。分厚い本だが基幹となる主張はシンプルだ。「競争優位」こそが企業戦略の要であるということである。日本企業もただ特徴のない商品でマーケットシェアを争うだけの競争が企業戦略の本質とはいえないということに、もうはっきり気づいてここ何年も多くの企業が必死に戦略の転換を図ってきたが、そのうちで成功したといえるいくつかのグローバル企業の足跡と本書の数多くの指摘を照らし合わせて見るとなかなか興味深いものがある。また、ポーター理論は、価値連鎖や相互関係といった「関係」を重視する傾向があり、この点で古くからグループや系列に基づく戦略を得意としてきた日本企業にとっては親和性が高いといえる。一見近寄りにくい本かもしれないが、難解ではない。今も変わらず、企業戦略に興味のあるものにとって重要な名著である。
その他の著者
ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件(楠木 建)
概要
戦略の神髄は 思わず人に
話したくなるような 面白いストーリーにある。大きな成功を収め、その成功を持続している企業は、戦略が流れと動きを持った「ストーリー」として組み立てられているという点で共通している。戦略とは、必要に迫られて、難しい顔をしながら仕方なくつらされるものではなく、誰かに話したくてたまらなくなるような、面白い「お話」をつくるということなのだ。本書では、多くの事例をもとに「ストーリー」という視点から、究極の競争優位をもたらす論理を解明していく。
最も参考になっているレビュー
★★★★★☆「経営戦略にはストーリーが必要だ」
たんなる経営企画部署文献とは違います。
SPとOCにこだわり、勝利への道筋あっての経営だと強く主張しています。
そんじょそこらの経営書読むよりも実践的ですし、モチベートされます。
楠木さん全般に言える事ですが独特すぎる視点で★4つ。
でもこの分厚い本を買う時点で、文句言う人はいないかなで★5つ。
小倉昌男 経営学(小倉 昌男)
概要
「儲からない」といわれた個人宅配の市場を切り開き、「宅急便」によって人々の生活の常識を変えた男、小倉昌男。本書は、ヤマト運輸の元社長である小倉が書き下ろした、経営のケーススタディーである。
全体を通して読み取れるのは、「学習する経営者」小倉の謙虚さと、そこからは想像もできないほど強い決断力である。成功した人物にありがちな自慢話ではない。何から発想のヒントを得たか、誰からもらったアイデアか、などがこと細かに記されている。講演会やセミナー、書籍、マンハッタンで見た光景、海外の業者に聞いた話、クロネコマークの由来…。豊富なエピソードから伝わってくるのは、まさに学習し続ける男の偉大さである。
一方で、並々ならぬ決断力を持っていたのだと思わせる記述がいくつかある。宅急便に注力するため、大口の取引先であった松下電器との長期にわたる取引関係を終結させたこと、三越岡田社長のやり方に反発し、「とてもパートナーとして一緒に仕事をしていくことはできなかった」として取引関係を解消したこと、運輸省を相手に訴訟を起こしたこと…。いずれも確固たる論理がその根底にあった。それにしても見事な決断力と言わざるを得ない。
終わりの部分で紹介されている宅急便の各種サービス内容や、有名なNEKOシステムなどの話は、流通・物流の関係者以外には興味がわかないかもしれないが、全体的に読みやすく、興味深いエピソードが満載なので、読んでいて飽きることがない。経営者としての小倉の人となりが伝わる、好感の持てる1冊である。(土井英司)
最も参考になっているレビュー
★★★★☆「サービスが先、利益は後。」
戦後復興と先進国へ駆け上がる当時の日本の話だと思っていたので、日本の発展ととものに、会社も大きくなっていたんだろう、と邪推しながら読み始めた。しかし、読んでみると全く違った。戦後の、戦前の成功体験からの転換の遅れ、得意先との決別、監督官庁との論争等々あるが、最も印象に残ったのは、著者の勉強熱心な態度とそこから得た知見を事業への展開していくことだった。。牛丼屋、コンビニ、旅行商品、大学教授の講義、海外視察の話などを勉強して、自分の会社に当てはめて行く過程が読んでいて面白かった。宅急便の話のみならず、会社の経営者の視点からの話がふんだんに披露されている。
トヨタ生産方式 ―脱規模の経営をめざして(大野 耐一)
概要
◆40年にわたって読み継がれる古典的名著! ◆
いまや誰もが知るほど有名になった「トヨタ生産方式」。本書はその基本思想を構想し、構築し、実践した大野耐一(元トヨタ自工副社長)が著した生産管理および経営理念の世界的バイブルである。
トヨタ生産方式の真髄は「徹底したムダの排除」にある。それを実現するための柱が「ジャスト・イン・タイム」と「自働化」であり、この2つをスムーズに有機的に活かす手段が「かんばん方式」である。
欧米における自動車工業の大量生産に対抗し勝ち残るため、トヨタは試行錯誤を繰り返し、純粋に日本オリジナルの生産システムを追究するなかで、これらの思想や方式を生み出した。
年間生産台数が1000万台を超え、世界トップを争うトヨタの「ものづくりの原点」が本書にはすべて詰め込まれている。
最も参考になっているレビュー
★★★★★「本当に理解しやすい」
名著と呼ばれるものは一通り読んでおきたいというのと
IT産業で用いられることのあるKanbanの元となっているトヨタ生産方式を知ってみたい
というのが動機で本書で購入しました。内容を見てみるとかんばんだけでなく下記のような多くの知識を知ることができます。
・ジャストインタイム
・ニンベンのついた「自働化」
・少人化
・可動率
・儲かるIEしかも本書は実践方法を単に記載したものではありませんでした。
豊田佐吉や豊田喜一郎、フォードの思想や著書などについても知ることができます。
これは思わぬ収穫でした。さらには別の部署や協力会社などに対しては新しい方式をすすめるのにいかに困難があったかなども
記載されています。
それらは近年のマネジメントで重要視されているステークホルダーマネジメントに関わる部分であり
個人的には大変興味深いものがありました。また本書は非常に読みやすいです。
本書では、主として自動車と織物が題材として扱われています。
ですが本書を読むのに決してそれらの産業の知識を知っている必要はありません。
私は、それらの産業や技術に関わっている人間ではないのですが、
十二分に内容を理解することができました。
Kindle版がありサイズも200ページ程度で短く気軽さという点でも優れています。本の構成も気に入りました。
特に、巻末に用語集があるのですが、
そこでもわかりやすく概要が説明されているおかげで見返すのが容易になり大変優れています。残念な点を敢えて一つ上げるとすれば、
これはおそらくKindle版としての問題だと思われますが、
巻末最後のトヨタ生産方式の経緯を示した図が
分断されていて一見して理解しづらいことくらいでしょうか。評価としては、当初の目的以上のものが得られましたので星5以上があれば付けたいくらいの良書だと思います。
はじめの一歩を踏み出そう―成功する人たちの起業術(マイケル・E. ガーバー)
概要
著者は20年間にわたって、スモールビジネスを対象にした経営コンサルティング活動を行ってきた。アドバイスしてきた企業は25000社にも及ぶ。本書はその経験を生かし、職人の視点からスモールビジネスが失敗しがちな原因を分析。そのうえで、成功するためのノウハウを明かした本で、それが全米でもベストセラーになった大きな要因だろう。
本書によると、米国では毎年百万人以上の人たちが会社を立ち上げる一方、1年目に40%、5年目で80%以上が姿を消しているという。その多くは「事業の中心となる専門的な能力があれば、事業を経営する能力は十分に備わっている」という誤った仮定で事業を始めるからだ。実際には専門的な仕事をこなすことと、事業を経営することは全く別の問題だと述べる。帳簿をつけたり、人を雇ったりと、これまでに経験がないような仕事がわき出してきて、本業に手が回らなくなる。そうならないためには、収益を生み出す事業を定型化して、パッケージにしてしまうことが大事だ。つまり、自分がいなくても、ほかの人が同じように事業を回せる仕組みをつくることだという。そして、「どうすれば、ほかの人に任せても、事業は成長するだろうか?」などの質問を投げかけ、目標設定や組織戦略、人材戦略など、具体的なノウハウを解説していく。
職人タイプの経営者が本物の経営者になるために参考とするには最善の書であり、スモールビジネスに関心のある人にもおすすめしたい。(田中武)
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★★★★★「職場の仲間の為に4冊購入。(本当)」
本来はご存知のように企業家向けの書籍なのですが、
これがまんま、プロジェクト運用においても役立つと確信しました。
職人タイプの人が事業を立ち上げても失敗が多い…これ、プロジェクトでも良く見る光景じゃないです?仕事仲間にも是非読んで欲しいと考え、複数冊購入しました。
戦略プロフェッショナル―シェア逆転の企業変革ドラマ(三枝 匡)
概要
日本企業に欠けているのは戦略を実戦展開できる指導者だ。新しい競争のルールを創り出し、市場シェアの大逆転を起こした36歳の変革リーダーの実話をもとに、改革プロセスを具体的に描く迫真のケースストーリー。ベスト&ロングセラーテキストの文庫化・最新版。
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★★★★★「初心忘れるべからずと、常に入っている」
日本ではまだ珍しかった頃にコンサル出身の方にもかかわらず、
実務の重要性を何度も文中で説いているところが珍しい。また、まさに法人営業の改革をメインテーマとして取り扱っているため、
自分の現状と重なり食い入るように読み込んでしまった。本書を読むとよくわかるが、組織のトップは常に先を見据えたビジネス展開を考えていかなければならないし、
同時に現場を一番知る人間でなくてもならないと、つくづく感じた。泥臭い企業内の政治的現象や人間関係、企業が侵されている症状など鮮明に描かれており現実的な上、
一つひとつの改良が必要な企業内の問題などへのアプローチがマーケティングの手法を詳細に絡めた形で展開されており勉強になる。
リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間(高野 登)
概要
リッツ・カールトンが大切にするサービスを超える瞬間
ザ・リッツ・カールトン・ホテルの日本支社長が語るのは“おもてなしの極意だ。よくありがちな従業員と顧客との心温まるエピソードなどではない。欧米の上流社会で脈々と受け継がれてきた最高のサービスとは、設備でもマニュアルでもなく “人の価値だと言い、その育て方を指南する。教育は入社面接時から始まっていると言う。面接会場はホテルの大宴会場。ドアマンとピアノの生演奏が志願者を迎える。たとえスタッフの面接だろうと、宿泊客と同様にもてなすことで、同社の理念やサービスの質を伝えるのだと説く。
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★★★★☆「勤めている会社にあきらめている人は読まないほうがいいです」
リッツ・カールトンのサービスがとてもすごいとテレビでみたので読んでみました。
会社のクレド(信念)が書かれたカードを常に持っていることによりクレドを忘れることがないので差のないサービスができる。
差のないサービスを行うなかで私が一番「さすがリッツ・カールトンだ!」と思ったのは
{従業員が”1日2千ドル”の決裁権を持つ}
この制度があることにより、従業員がお客様に行いたいサービスのレベルを上げることができる。
すべての会社でこの制度が確立されれば接客の質はさらに向上されると思います。
ですが、その権利があるのはあくまで経営者です。
うちの会社ではむりだと思ってしまうような人が読むと本当につまらない本だと思います。
日本でいちばん大切にしたい会社(坂本 光司)
概要
村上龍氏推薦! 朝日新聞「売れている本」日本経済新聞「ベストセラーの裏側」 R25「R25的ブックレビュー」、AERA、 TBSテレビ「サンデージャポン」「久米宏のテレビってヤツは!?」 フジテレビ「ニュースJAPAN」 テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」TBSラジオ「アクセス」 文化放送「武田鉄矢 今朝の三枚おろし」 BS11「ベストセラーBOOK TV」 毎日新聞、産経新聞、静岡新聞、北海道新聞、日経MJ、週刊ダイヤモンドなど、様々なメディアで「泣けるビジネス書」として話題沸騰! 本書の第1部で、著者は「会社経営とは『5人に対する使命と責任』を果たすための活動」であるとして、経営の目的を以下の5つに定めています。 1 社員とその家族を幸せにする 2 外注先・下請企業の社員を幸せにする 3 顧客を幸せにする 4 地域社会を幸せに、活性化させる 5 株主を幸せにする 多くの経営書では、会社は株主のものである、と書いています。 また、「会社は誰のものか」という議論では「株主のもの」という考えが支配的で、 経営の目的も「顧客満足」とか「株主価値の最大化」などということが当然のようにいわれます。 しかし著者は、みんな勘違いしている、と喝破します。会社は顧客のためのものでも、まして株主のためのものでもない、というのです。 社員が喜びを感じ、幸福になれて初めて顧客に喜びを提供することができる。 顧客に喜びを提供できて初めて収益が上がり、株主を幸福にすることができる。 だから株主の幸せは目的ではなく結果である――これが著者の主張です。 目からウロコが落ちる思いの経営者、社員の方々が大勢いるのではないでしょうか。 第2部では、そのことを実証する「日本でいちばん大切にしたい会社」が登場します。 心を打つ、胸にしみる現実のストーリーです。 働くことの意味、会社という存在の意味を深く教えてくれる、必読の1冊です。
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★★★★★「一流企業って、本当はこんな会社なのではないかと思う。」
すでに、たくさんの方に支持されている本です。
私は、この本の中に出てくる「日本理化学工業」という会社が、本当に素晴らしいと思います。
たった70~80年の人生ですから、
多くの人に喜ばれて、感謝されて、よかったなあと思える職場で
働きたいと思います。給料の金額も大事ですが、
それと同じほど、人から感謝される仕事のできる会社で
働きたいです。私の職場も、人から感謝されるという点では、
「大切にしたい」と誰かには、
言っていただける職場であると信じています。
スティーブ・ジョブズ I(ウォルター・アイザックソン)
概要
取材嫌いで有名なスティーブ・ジョブズが唯一全面協力した、本人公認の決定版評伝。全世界同時発売!
未来を創った、今世紀を代表する経営者スティーブ・ジョブズのすべてを描き切った文字どおり、最初で最後の一冊!!
本書を読まずして、アップルもITも経営も、そして、未来も語ることはできない。
アップル創設の経緯から、iPhone iPadの誕生秘話、そして引退まで、スティーブ・ジョブズ自身がすべてを明らかに。本人が取材に全面協力したからこそ書けた、唯一無二の記録。
伝説のプレゼンテーションから、経営の極意まで、ジョブズの思考がたっぷり詰まった内容。ビジネス書、経営書としても他の類書を圧倒する内容。
約3年にわたり、のべ数十時間にもおよぶ徹底した本人や家族へのインタビュー。未公開の家族写真なども世界初公開。
ライバルだったビル・ゲイツをはじめ、アル・ゴア、ルパート・マードック、スティーブ・ウォズニアック、そして後継者のティム・クック…世界的に著名なジョブズの関係者百数十名へのインタビュー、コメントも豊富に。まさに超豪華な評伝。
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★★★★★「読み直したい書籍」
希代の人でしたね。好き嫌いあると思いますが身近な価値観を変えたという点では尊敬できる人だと思います。
内容はライトですが飾らない人柄が描かれています。気になったら読んでみても損はないと思います。
プロフェッショナルマネジャー(ハロルド・ジェニーン)
概要
かつての巨大コングロマリット米ITTの社長兼CEO(最高経営責任者)として58四半期連続増益を遂げたハロルド・ジェニーン氏の経営論。1985年刊行のものを復刊した。経営の教科書にしている柳井正ファーストリテイリング会長兼CEOが解説を加える。
ジェニーン氏は「本を読む時は、初めから終わりへと読む。ビジネスの経営はそれとは逆だ。終わりから始めて、そこへ到達するためにできる限りのことをする」と説く。同氏はITTで、どんな状況でも収益を年に10~15%増やすことを目標とし、実現した。現実的な目的を定めることで、そのゴールに行き着くためにすべきことがはっきりする。自分は何をやりたいのかをしっかり見定め、それをやり始めることが重要だと強調する。
ITTでは基本ポリシーの1つとして、「びっくりさせるな!(ノー・サプライズ)」と説いた。企業でびっくりさせられることとはほとんどが良くないことである。問題を発見し対処するのが早いほど解決は容易になる。手遅れにならないうちに状況に対処することが重要だ。「トップマネジメントが当然すべき仕事をしながら机の上をきれいにしておくことは不可能」「企業家精神は大きな公開会社の哲学とは相反する」など、独自の視点で興味深い。
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★★★★★「ありきたりのビジネス書ではない」
多くのビジネス書を読んだが、系統立てて書かれている事柄の多くは、言っていることが同じで参考にならないことが多い。
その点、本書は実際の企業経営での生臭い経験を基に書かれており、非常にリアルで参考になる部分が多い。
賢者は過去に学ぶ、とよく言うが、手当たり次第に読むのではなく、こうした良著に出来る限り出会えたら・・・といつも思う。
それくらい良い本だった。
ひとりでも部下のいる人のための世界一シンプルなマネジメント術 3分間コーチ(伊藤 守)
概要
わが国のコーチング界をリードする第一人者による、誰にでも、今すぐできて、自然に続く、
究極の人材マネジメント・メソッド。それが、この「3分間コーチ」です。
骨子は、著者がニューヨーク大学での講演でも話し、世界中から集まったコーチ達の喝采を浴びました。
もともとは、アメリカで生まれ、著者は、はじめてそれを本格的に日本に導入したことで知られますが、
それを、日本ならではの人材マネジメント手法として進化させ、それが、欧米からも注目されているのです。その基本は、コーチングのスキルではなく、まず、部下のために3分の時間をとること、部下のことを考える時間をとることです。
マニュアル通りの質問技術を覚えることではなくて、部下を理解し、部下に話させ、部下を成長させることを目的とします。では、具体的に、どんなときに、部下は、上司との会話を求めているのか?
本書では、その「場面」をあげることに重点が置かれています。
なぜなら、さまざまなマネジメント法はあっても、実際に、いつ、どんな場面で、
どんなふうにつかったらいいのかがわからず、結局はつかわれないのがほとんどだからです。さらに、今すぐにでも可能で、部下にも上司にも負担がかからず、かつ、効果が高い。
そんな方法があるの? と思われるかもしれませんが、あるのです。
まずは、お読みになってみてください。
二人きりのお店から、部下が何百人もいるような大企業まで、部下がひとりでもいる人なら、必ず役立ちます。もし、みんなが「3分間コーチ」になったら、仕事は、会社は、日本は、どんなにか、毎日が生き生きと、右肩上がりの成長となることでしょう。
なお、おまけとして、随所につけた、マネジメントの小さなチップス、「3秒間ナレッジ」も、これは、いい!
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★★★★☆「日常的に部下を意識し短い時間でも声をかけると言う事」
「上司は私の話を聞いてくれない」そう感じている部下が世の中ほとんどなのではないだろうか。
実際私もその一人であり、かつそう思われている側の一人でもあると自覚している。この本を読むまで、コーチングという言葉に私はオリンピック選手のコーチのような【二人三脚、マンツーマンで付きっきり】という印象を抱いていた。
部下が一人しかいないのであればそれができなくもないかもしれないが、ほとんどの場合は部下は複数いるものであり、もっといえば上に行けばいくほど部下の数は増えていくのだから【二人三脚マンツーマン】は難しい。
つまり、コーチングなんて到底できるわけがないと思っていた。しかし、この本で定義するコーチングはたったの【3分】 というのだから興味をひかれないわけがない。
著者曰く、「すれ違いざまに立ち話でもいい、部下に声をかけること。また、声をかける為に日常的に部下一人ひとりに関心を向ける事。」…たしかに部下に対し無関心でいたら、声の掛けようもないと気付き反省させられた。
読了後、週の中で部下一人ひとりのことを考える時間をわずかでも取ることを習慣とし、声をかけるチャンスがあれば当人に対し私が感じている事を伝えるように改めた。
その効果もあったのか、チームの団結力があがり今年は前年比越えの実績が収められそうである。
企業内人材育成入門(中原 淳、 荒木 淳子、他)
概要
あなたの会社に人を育てる科学はありますか?
学習のメカニズム・動機づけの理論・学習環境のデザイン・研修の効果・機能す
るOJT・・・の基本を分かりやすく解説。
人事・教育・研修担当者、経営幹部必携の書です。
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★★★★★「入門書であり、基本書であり、定番書。」
編著者の中原淳さんのブログを読み始め、
この本に行き着きました。人材教育の基本理論が丁寧にまとめられており、
著者陣が目指すところの
「人材育成部門の書棚に常備される教科書」になっています。皆さんがコメントされているように、
執筆者によって文章の平易さは異なりますが、
それぞれの味わいにもつながるかと思います。「人は一人だけでは、一人前になれない。
そして、あなたも、一人の力で一人前になったわけではない。
人が一人前になるとき、その傍らにはかけがえのない他者がいる。」このフレーズに出会えただけでも、★5つ。
最高のリーダー、マネジャーがいつも考えているたったひとつのこと(マーカス バッキンガム)
概要
企業の継続的な成功には、リーダーとマネジャーの存在が重要である。そもそもリーダーとマネジャーの役割は、どのように違うのか。著者は、それぞれがすべき「たったひとつのこと」で、本質的な違いを説明する。
リーダーが考えるべきたった1つのことは「よりよい未来に向けて人々を一致団結させる」ことである。未来のイメージを描き、語り、考え、反芻し、頭の中ではっきりした形となったら、周りの人々を説得することに関心を向ける。リーダーが専念するのは未来。情熱的でなくても魅力的でなくても弁舌に長けていなくても構わない。ただ明確であればいいと指摘する。
一方、マネジャーが考えるべきたった1つのことは「部下一人ひとりの特色を発見し、それを有効に活用する」こと。才能、スキル、知識、経験、目標といった要素を観察し、それらを使って彼らが成功できる将来計画を立てる。チェスをするように、部下一人ひとりの個性の違いに注目し、彼らの成功に専念すべきである。
本書はさらに、個人が継続的に成功するための「たったひとつのこと」も提言する。それは「自分がしたくないことを見つけ出し、それをやめる」こと。生物学的、心理学的な調査結果なども紹介しながら根拠を示す。
最も参考になっているレビュー
★★★★★「完璧な仕事は、あとから考えればあたりまえに見える」
この本の中で繰り返し書かれている印象のフレーズですが、この本自体についても該当します。
平易に読めるのに、得られるものが多い、すごい本です。
著者渾身の作だろうと想像しますが、小難しい言い回しなどで読者の気力を削ることなく、
あれよあれよという間に3つの肝にたどり着かせてしまいます。すごい。何度でも言いたい。すごい。amazonのレビューを読むだけで、3つの肝が何かはわかるのですが、
それを、この本を「注文しない」きっかけにしてはもったいない!肝:全方位的調和ではなく、アンバランスを指向せよ。
マネジャー…部下の個性に着目し、彼らの強みを伸ばし、「仕事を使って人をなせ」。
リーダー…全員が共有する一つの使命に着目し、未来(向かうべき方向=達成すべき目標)を示せ。
働く私…自分がしたくないことを見つけ、それをやめる。やめる。下手なことは上手くなりにくい。やめる。引用される一つ一つの難題に対する登場人物達の見事な対応に、共感したり、励まされたり、
また、個人的に、かねがね気の向かない仕事の進みが遅い自覚があり、
薄々そうなんじゃないかと思っていたことを各種調査結果、科学的視点から裏書きされて、
罪悪感が薄まったりしました。今自分のしていることにもっと長けたい人は是非ご一読を。
翻訳もすばらしい。著者から直接親しく語りかけられているような文体で、興味をそそられます。本書を大いに楽しんだ読者としては、レビューの中にはあらっと思う低評価もありますが、
合わない人もいるのは当然、遺伝子=それぞれの強みが違うんだから、と著者なら考えそうです。
失敗学のすすめ(畑村 洋太郎)
概要
“成功の母”がここにある! 創造力が高まりミスが減るノウハウ。恥や減点の対象ではなく、肯定的に利用することが、失敗を生かすコツ。個人の成長も組織の発展も、失敗とのつきあい方で大きく違う。さらに新たな創造のヒントになり、大きな事故を未然に防ぐ方法も示される――。「失敗は成功の母」を科学的に実証した本書は、日本人の失敗に対する考えを大きく変えた!
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★★★☆☆「失敗から学ぶことの重要性を体系的に説明」
「失敗は成功の母」という言葉は皆知っているが、失敗情報は隠したがるのが人間の性であり、失敗から学ぶということは実はあまり実行されていないことを筆者は体系的に説明する。失敗関連の著作と言えば『失敗の本質』が有名であるが、同書が組織論的観点から日本的組織の問題点を指摘していたのに対し、本書は、「失敗」とは何かというそもそも論から分析を進めているものであり、両者の切り口は全く異なる。技術者としてのバックグラウンドを有する筆者の面目躍如であろう。
筆者の主張で特に印象に残ったのは以下の点である。
・失敗した人がどんなことを考えていたかという第一人称の情報を共有することが重要。
・失敗を受け入れる素地があると人は大きく成長する。
・アイディアは、瞬間的かつ同時に沢山のものが論理性も無くバラバラに現れる。これらを結び付け、脈絡を持たせる作業が大事。
・責任追及と原因究明を分離。米国のような司法取引が有効。
・失敗を予兆できたにも関わらず失敗を犯した者に対する懲罰的賠償制度も効果的。これから仕事をしていく上でのヒントにしていきたい。
60分間・企業ダントツ化プロジェクト 顧客感情をベースにした戦略構築法(神田 昌典)
概要
『あなたの会社が90日で儲かる!』 『非常識な成功法則』などのベストセラーで知られる実践マーケター、神田昌典が、全米No.1ビジネススクールの卒業生としての一面を見せつつ、MBAでは決して語られることのない実践的な経営戦略を解説した1冊。
「スター戦略構築法」と呼ばれるこの独自の手法は、「商品」「顧客」「競合」「収益シミュレーション」「タイミング」「メッセージ」の6つの要素からなり、本書ではそれを順番に解説していく。ポーターの競争戦略論や商品ライフサイクルのS字曲線、MBAで教える顧客ターゲティングなどに触れながら、これらの理論の問題点、あるいは足りない部分について、具体例を挙げながら検証している点は大変興味深い。たとえば、商品ライフサイクルについて書かれた部分では、どんなに優秀な経営者でも、商品のライフサイクルを読み違えれば成功できない、と断言したうえで、「野性的な勘を持つ経営者」が本能的に知っている参入・撤退の具体的な基準を示している。ほかにも、日本を代表する億万長者、斎藤一人のネーミングセンスに言及するなど、これまでは経営者の才覚による部分であるとして、議論の対象とならなかった事柄にも焦点を当てている。
紹介されている事例は、著者の仕事がら、中小企業内部での体験談が多い。ビジネス誌を眺めていてもなかなかお目にかかれないさまざまな業種・企業のケースが楽しめるのも、本書の大きな魅力であろう。(土井英司)
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★★★★★「これは新しいことを始めるのに」
顧客の声、想い、考えからビジネスを考案する方法の教科書ですね。
顧客の声から作ったビジネスは成功に一番近いビジネスだからね。
大半の成功しているビジネスバーソンはこのやり方をしているはず。
この本の存在を知らなくてもね。
後はやるか、やらないかだけだね。
戦略「脳」を鍛える(御立 尚資)
概要
大前研一氏が主催するビジネス・ブレークスルーで放送された「戦略構想力-頭の使い方を身につける」をベースに「頭の使い方」に焦点を当てて編集。「発想力」「論理力」、そして御立氏やボストンコンサルティンググループが長年の経験で築いてきた戦略立案の「勘所」を紹介し、戦略構想力の本質を解説していく。
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★★★★☆「「気づき」を与えてくれる一冊」
著者はこの本で、「戦略の構築とユニークな視座」を獲得する方法を説明しています。
内容構成は、(1)定義づけ、(2)各要素の説明となっています。
(1)定義づけでは、
戦略=定石+インサイト
=定石+(スピード+レンズ)
と紹介しています。(2)各要素の説明では、
上記3要素を、定義づけ、事例を交えて、詳しく説明しています。
例えば、定石のぺージでは、以下のような具合である。定石として、最初に行動した主体が絶対的有利なポジションを獲得する、「ファースト・ムーバー・アドバンテージ」がある。
事例には、他の競合にさきがけて、伊藤園がコンビニにペットボトルウォーマーを設置し、自社製品を優先して配列できるようにした、という例を挙げている。このような構成で本書は進んでいく。
最後に、私が有用だと感じたのは、以下の3点。
・定石をストックする必要性
戦略論を学んだ経験がないため、各事例を抽象化した定石をパターンとして蓄積し、
企業事例を見たときに、「これは〇〇定石だ。」などと、引き出しを増やすこと。・ものごとを二重人格的に考える
右脳(直観)主導で作った仮説は、他人には理解されづらい「イメージ」にとどまっている。
そこで、自分で作った仮説を異なる立場で批判的に検討し、理論を高める。
例として、「今はデフレだからモノが売れない」とマクロ的に考える一方で、マクドナルドに行って「どのくらい売れているか」とミクロ的に考えること、が挙げられていた。・理論だけでなく、経験や事例ストックをふやすこと
著者はMBAをとった時に、数百パターンの事例をディスカッションしたことがあり、また、優秀なコンサルタントはパターンの引出数が多いという。本書では、具体的でわかりやすい例が掲載されているが、実用に耐えるほどではない感じている。特に、「レンズ」の説明は理解できるものの、本書を読了した今でも、自力で「レンズ」を駆使することはできないと感じた。どちらかというと、理論メインで、理解を促すために事例を紹介しているといったところである。よって、本書だけでは戦略構築に十分な経験や事例を得られないので、類書を検討してストックを増やす必要がある。
とはいえ、本書を読んだことで、ストックが必要だという「気づき」を得て次につなげられるので、私はそれで満足している。
経営戦略立案シナリオ(佐藤 義典)
概要
【7刷突破! 圧倒的信頼のロングセラー】
経営者の仕事は未来を、戦略を考えることだ。しかし「高級路線で差別化」などお題目のような戦略を唱えている会社は多い。これでは現場がどう動けばいいかわからない。
本書は経営戦略立案の実践で使える戦略ツールを、社長、事業部長、そして将来、経営を担っていくべき人のために体系的にまとめたものである。今まで、なんだか経営戦略のことがわからなかったという人にもしっかり「腹に落ちる」一冊。
最も参考になっているレビュー
★★★★★「オススメしたくない。」
このノウハウが広まるとライバルが増えそうで怖い。それ程の良書。戦略basicsを学んでからコトラーやポーターの理論を学び、最後にまたbasicsで振り返ると高レベルで腑に落ちる。
企業戦略論【上】基本編 競争優位の構築と持続(ジェイ・B・バーニー)
概要
原書は、アメリカのビジネススクールで近年評判が高い経営戦略論のテキストブック(教科書)である。経営戦略論は経営学の一分野であるが、多くの分野のなかでいま最も研究が活発だ。その理由は「経営資源に基づく戦略論」(Resource Based View、以下RBV)が影響力を高めているからだ。そのRBVの旗を振っている中心的人物が著者のバーニーである。
本書の論述は、先行研究のレビューに基礎づけられた、アカデミックに健全なものである。が、記述は平易かつ説得的で、よく練られている。夥しい数の戦略事例が挿入されていて、それもおもしろい。内容は、「戦略とは何か」「パフォーマンス(成果)とは何か」「脅威および機会の分析」「企業の強みと弱み」の分析で構成されている。
この巻は文字どおり基礎的な議論に充てられており、RBVの特色が一貫して出ているわけではない。例外は「企業の強みと弱み」を論じた第5章だ。企業の強みと弱みは伝統的な議論で頻繁にとりあげられてきたが、この章では明確にRBVの観点から、価値(V)、稀少性(R)、模倣可能性(I)、組織(O)の4要素でそれを分析するVRIOフレームワークが提唱されている。またVRIOを用いた例として、デル(パソコン)とソフトドリンク業界に関する秀逸な分析も出ている。本書の最もおもしろい箇所である。
本書は3巻本の邦訳の1冊目だが、それでも300ページを超えるボリュームだ。それほど議論は包括的・体系的で、多岐にわたっている。概念的説明だけでなく事例も多く、論述はサービス精神にあふれている。標準的なテキストブックの執筆に著者が驚くべきエネルギーを注いだことが分かる。これは要するにプロが書いたテキストブックである。アメリカのビジネススクールが日本で通常考えられているよりアカデミックな性格が強いことを、読者は本書から感じとるだろう。(榊原清則)
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★★★★★「経営戦略の最高の教科書」
世の中には数多くの経営戦略の本が出版されているが、企業戦略論の3部作はその最高峰であり、この3冊の内容がしっかり頭に入れば、他の経営書は不要ではないかと思う程、内容が濃い。また、構成も非常に論理的で、思考力を鍛えるためにも非常に良い。但し、あまり普段からビジネス書を読まない人や、内容が難しい本を読んだ経験が少ない人にとっては、かなりハードルが高い本でもある。まずは上巻のみ購入して、読みこなせるレベルかどうかを判断するのが良いと思う
MAKERS 21世紀の産業革命が始まる(クリス・アンダーソン)
概要
「デジタルによる革命は、これからが本番だ──」
『フリー』以上の衝撃──ベストセラー『フリー』『ロングテール』のクリス・アンダーソンが描く次のパラダイムシフトは〈メイカームーブメント〉だ!
21世紀の製造業は、アイデアとラップトップさえあれば誰もが自宅で始められる。ウェブの世界で起こったツールの民主化が、もの作りの世界でも始まったのだ。メイカーズ(モノ作る人々)の革命が、世界の産業構造を再び変える! ベストセラー『フリー』『ロングテール』の著者が描く、次のパラダイムシフト。
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★★★★★「あるある、ないないと突っ込みながら読もう」
復読。kindle日本上陸時に即端末購入、初DLした本。3年以上前の本だが、同じ著者の『フリー』然りでどんどん時代が本書に追いついてきているのを改めて感じる。ビットとアトムの境界はますます曖昧に。ロボティクスで原価に占める人件費のウェイトが低下した結果、先進国から途上国への生産移転がスローダウン、近い将来はフラットに、の記述に膝を打つ。いま読んでも進みすぎている箇所もあるにはあるが、こういう本は無い無いと突っ込みながら読むのが楽しい。
ザ・プロフィット 利益はどのようにして生まれるのか(エイドリアン・J・スライウォツキー)
概要
ビジネスの最重要テーマである「利益」。それを生み出す秘訣を23のパターンに分類し、小説形式でわかり易く解き明かす!
最も参考になっているレビュー
★★★★☆「ビジネスモデルの基礎を学べる」
小説形式となっている。
内容は、世の中の収益モデルを23に区分したある投資家兼コンサルみたいな老人が、
ある大企業に勤める4年目の若者社員に対し毎週理論の紹介、ケーススタディ、課題図書と宿題の提示を行うというもの。若者社員は、自社での課題を抱えており、老人からの利益モデルの学習とともに自社の課題にも直面し、
それぞれ解決策を導いていく。そして・・・みたいな展開。レビューとしては、収益モデルの理論、その理論の実践企業、失敗事例等、
非常に興味深い内容となっているし、さらに小説形式なので読みやすい。実務をこなしながら学習し、成功と失敗を繰り返す事の重要さが伝わってくる。
ポイントはスピード感を持って考えながら、行動しトライアンドエラーを繰り返して成長しろ、という風に受け取った。
戦略サファリ 第2版 -戦略マネジメント・コンプリート・ガイドブック(ヘンリー ミンツバーグ、 ブルース アルストランド)
概要
「世界で最高のマネジメント思想家」
とトム・ピーターズが評した著者による
戦略論テキストの定番ポーターを超えて、戦略論を俯瞰する傑作、最新日本語版登場!
戦略実現の視点から、戦略論を10の学派に分類。各学派の成り立ちから現在に至るまでの評価・影響を解説する唯一無二の定番テキスト。【監訳者からのメッセージ】
戦略は優れた実践を導く。
そして、実践から優れた戦略が形成される今こそ、企業の戦略と実践とのギャップ、そして戦略と実践の相互関係を、自らもう一度ゼロベースで、謙虚に捉え直して見るべきである。なぜなら、戦略とは実践されなければ価値がないということを、忘れてはいないだろうか? あるいは、ある1つの実践が、のちに大きな戦略パターンを創発するということを、見逃していないだろうか?
アメリカ型経営をグローバル・スタンダードとし、行き過ぎた合理主義、功利主義、唯一最善解を求める理性や論理などにミンツバーグは挑戦し、警鐘を鳴らし続けているのだ。
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★★★★★「戦略論を俯瞰した鋭い視点での整理!」
これまでの戦略にかかわる歴史的な経緯や、その範囲を10のカテゴリーに分けて、それぞれの学派をスクールという形で特徴を浮き彫りにし、最後にはそれらを総合してどう考えるべきかをまとめている。
これまでにない俯瞰した見方での分析をする事で、非常に整理したイメージの共有を重視した書き方でもあり、大変ためになった。一つの切り口で戦略を語ってはいけない。いくつかの切り口での戦略イメージがトータルとして同じベクトルに統合されるべきであるという主張は参考になる。
各章の冒頭にあるガイドはよくまとまっており、参考になる。一方、各スクールの肯定的な部分と批判的な部分をある程度冷静に対比し、客観的に分析している。よって各論の知識をある程度補助的に把握した上で読むと、より深く理解できるだろう。
ただあくまで整理に主眼がおかれており、抽象論から出ない。よって具体的にはどう行動すべきかが明確にならないのが、やや食傷気味である。
そこは読者が考えよ、ということか。
戦略思考コンプリートブック(河瀬 誠)
概要
“サラリーマン”から、デキる“ビジネスパーソン”へ
本書の想定読者はズバリ、今後、会社にぶら下がらずに生き抜いていかねばならない、20代後半から40代前半のあなた! 職階でいえば、若手マネジャー、または課長の肩書きが見えてくるこの年代は、最も課題解決の力が必要になる。
日々、迫られる課題解決の場面において、戦略思考は欠かせない。ある課題について、いくつもの「仮説立案→仮説検証」という流れの中から「最適解」を柔軟に導き出すスキル、それが戦略思考だといえる。
本書は、あなたに実際に戦略思考を使いこなしていただくことを目的とし、課題解決に欠かせない戦略思考ツールを数多く収録。大手企業で人気の研修コンテンツを一挙公開する。
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★★★★★「正に「ピカイチ」」
著者が自身で『この分野の本は・・読み漁ったが、分かりやすささと親切さの点で・・
この本がピカイチ』と書いていますが、正にピカイチだと思います。
同ジャンルで有名な本に「問題解決プロフェッショナル『思考と技術』」がありますが、
圧倒的に本書の方が分かりやすいと感じました。
特に冒頭の「本書で学ぶこと」で問題解決のステップを、あとは本書の構成を
非常に分かりやすく図示しており、「そうか、本書では問題解決のこの部分を
学び、その学びはこうやって進んでいくんだな。」と俯瞰できて腹に落ちます。MECEやイシューツリーなどももこの手のどの本でも書かれていますが、本書は
勘所が書かれています。またイシューツリーの説明では、プロのコンサルでも
何十枚と書きなおすんだと実際そう簡単にいかない点も書かれており、「そっか、
私が初めから上手く書けなくても当然だな。」といい意味、前向きに読めました。
子供達が社会人として出発する際には是非とも読ませようと思える本でした。
私も何度も読み返してみるつもりです。
企業参謀(大前 研一)
概要
新しい時代の企業戦争を生き残る鍵を握るのは、評論家になり下がったスタッフ集団でも、アイデアを花火のように打ち上げるだけの一匹狼でもない。組織の中にあって、企業の頭取脳中枢として戦略的行動方針をつくりだし、それをラインに実行させる独特の力をもつ「企業参謀」集団──その存在が命運を決める。
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★★★★★「なかなか良いと思う」
昔の本であるが、内容は基本的なことであり時代を超えてためになるということに賛成できる。
まだ途中までしか読んでないが、論理的に解決しようとするプロらしさが良いと思った
現場力を鍛える 「強い現場」をつくる7つの条件(遠藤 功)
概要
早稲田大学ビジネススクールの人気講座「現場学」を単行本化。トヨタ、花王などの強い企業は皆「強い現場」を持つ企業だった!その現場力の実践的な鍛え方を伝授
最も参考になっているレビュー
★★★★★「現場=経営者以外の全ての従業員」
トップが示すビジョンの実現には現場(=経営者以外の全ての従業員)によるPDCAが大事という話。
もはやビジネス書の定番、必読レベルの本なので参考になる点は非常に多い。
あとはいかに実行できるかという感じ・・・本書のというより自分、自社の問題点だが。
読む人の立場によって感じ方は違うと思うがそれぞれに得るものがありそう。
なので自分も出世したら(できたら)もう一度読み直したい。
経営戦略を問いなおす(三品 和広)
概要
世の大半の企業は、戦略と戦術を混同している。成長第一で事業を拡大したのに何の利益も出なかった、という企業が少なくない。見せかけの「戦略」が、企業の存続を危うくする。目指すべきは、長期で見た利益を最大化することである。それを実現する戦略はマニュアル化になじまず、突き詰めれば人に宿る。現実のデータと事例を数多く紹介し、腹の底から分かる実践的戦略論を説く本書は、ビジネスパーソン必読の書である。
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★★★★★「経営者に向いているのは実務で実績をあげた人なのか?」
技術者や研究者として優れた功績を上げた人が出世した先に経営側に回るという
当たり前に行われているけれど、考えてみればおかしい日本の人事制度の問題が
本書の中でずばり指摘されている。「営業や技術開発で実績を上げた人には何らかの報奨が必要としても、
それが昇進という形を取ってよいのでしょうか、昇進するということは、
それだけ経営者のポジションに近づくことを意味します。実績の裏付けを持つ人は、
本当に経営者の適性に秀でているのでしょうか。答えはノーに決まっています。」技術に詳しい人がエラくて、エラい人がいうことだからそれに従う、
というのがこれまでの日本のメーカーであり、それでは技術力があっても、
アジアの競合に市場で勝てないというのはもう証明されている。
著書が広く読まれて、経営者として適性のある人が会社の舵取りをするのが
常識となってほしいと思う。
最強組織の法則―新時代のチームワークとは何か(ピーター・M. センゲ)
概要
音を立てて崩れ去る日本の「経営神話」。終身雇用制も崩れつつある中、チームの問い直しに迫られる日本企業の道は、自らが学習機能を持った「ラーニング・オーガニゼーション」となる他にはない。
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★★★★★「内容が深い」
本書は、表現している内容が深いため、イメージしてよく考えないと理解できませんが
繰り返し読んでみると、ハッするような気づきがたくさんあります。訳文は深い内容を、上手に伝えてくれています。
簡単に読み切れる本ではないので、質、量ともに薄っぺらな本ではありません。
時間をかけてじっくり読みたいと思います。
完全なる経営(アブラハム・マズロー)
概要
ドラッカーも絶賛!
「これはマズローの最も重要な、不滅の作品だ」本当の自己実現とは何か?
欲求階層説は、そもそも何を示しているのか?
その真意はマズローのオリジナルにふれなければ理解できない。アドラー、フロムらと並ぶ心理学の巨人、
その神髄がこの本にある!マズローが立てた問いは、「いい人間とはなにか」「いい社会とはなにか」「いい経営管理とはなにか」
というもので、子どもが問いかけるかのようにわかりやすい。
──答えは難しそうだが。「いい人間」を解明するためのキーワードが、自己実現や本書に繰り返し出てくるB(存在、Being)価値や精神的健康であり、
「いい会社」や「いい社会」を探す指針となる言葉が、シナジーや全体論・有機体論に裏付けられた思考、社会改善という実践的な姿勢、それを生み出すB力やBリーダーシップである。
それらに充ちている人間や社会(そして経営)が実現しうる理想郷、
「ユーサイキア」に対してマズローが希求した完全さである。
最も参考になっているレビュー
★★★★★「心理学者の考える働く事とは」
心理学者の目を通して経営や仕事を分析している興味深い本です。
原書が出版されたのは、もう40年も前になりながら、色褪せてない名著です。
現在の著名なアメリカの経営者達のインタビューが要所に入っており、具体的に如何なる形でマズローの理念が生かされているか知ることが出来ます。
特にコンサルタントや経営を考えたり、組織を率いている方々には幾多のインスピレーションに満ちた、価値ある本たり得ると思います。
事前の予備知識は何も要りません。読めば分かります。
ドラッカー、マクレガーといった経営学の大家の誤りを指摘している部分など権威に阿る事のない態度は、著者の真摯な態度が伝わり好感が持てました。
私的には、かのドラッカーが講演を終え、ある経営者がお礼を言いに彼と二人きりになるや、「私が悪いんじゃない。私が・・・」と、うろたえたと言うエピソードには笑えました。天才にも苦労はあったんですね。
人は仕事を通じてのみ人格形成と成長を行い得る、というマズローの信念には魅了されました。
人間の心を探求し社会(=会社、仕事)と結びつけるマズローの行動主義の心理学的職業解釈は人生に、仕事に、素晴らしい意味を与えてくれます。
ウィニング 勝利の経営(ジャック・ウェルチ、 スージー・ウェルチ)
概要
GEを時価総額・世界№1企業に育て上げ、「20世紀最高の経営者」と呼ばれるジャック・ウェルチが、「人材採用のチェックポイント」から、「いやな上司への対処法」「天職の探し方」「中国との競争に勝つ方法」まで、ビジネスで成功するためのノウハウをたっぷりと、驚くほど具体的に明かす。
【推薦の言葉】
「この1冊があれば、もう他の経営書はいらなくなるだろう」
――ウォーレン・バフェット(バークシャー・ハザウェイ会長)
「新人からベテランまで、あらゆる人が使える、わかりやすく
て網羅的なビジネス成功指南本だ」
――ビル・ゲイツ(マイクロソフト会長)本書の内容
●優秀な人材とダメな人材を、どう扱ったらいいのか
●ライバル会社に勝つ・戦略・の選び方
●社内に率直なコミュニケーションを根づかせるには
●いつもは退屈な予算作りを、もっと楽しくする方法
●新規事業に挑戦するときのガイドライン
●昇進するためにやるべきこと、やってはいけないこと
●シックス・シグマはなぜ重要か
●M&Aの利点と落とし穴
●人に辞めてもらうときのポイント
●仕事と家庭のバランスをとる秘訣……etc
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★★★★★「ずっと手元に持っておきたい本」
この本は会社という生き物をどう楽しむか、どう活性化させ、
自分のモチベーションを保とうとするかを教えてくれる、
いわゆるハウツー本。中でも4つのEと1つのPのフレームワークが印象に残った。
最初のEはエレルギー、第二にエナジャイズ(周囲の人のエネルギー
を吹き込む能力)、第三にエッジ(決断を下す勇気)、
第四にエグゼキュート(仕事を実行する能力)、そして、
Pはパッション(情熱)。やはり経営において、人材採用は非常に大切で重要な部分であり、
手を抜いてはならないところであると改めて実感させられた。やはり、情熱・素直さ・直観は大事にしたい。ここにも書かれていた。
とても分厚い本だが、非常に参考になり役に立つ意外に読みやすい本。
小さな会社・儲けのルール―ランチェスター経営7つの成功戦略(竹田 陽一、 栢野 克己)
概要
ランチェスター戦略で知られる経営コンサルタントの竹田陽一が、中小企業が成功するための戦略とマーケティング、営業のノウハウを披露した1冊。創業期のソフトバンクやコンビニのセブン-イレブンも実践していたというランチェスター戦略をはじめ、数多くの中小企業の盛衰を見つめ続けてきた著者ならではのノウハウが散りばめられている。
扱う商品・サービスの決め方から、営業・顧客戦略の核となるエリア戦略、性格にあった営業スタイルの選び方など、中小企業の経営者が必要なノウハウのほとんどを網羅しており、かつ内容は刺激的である。
「業績を良くするには、意図的に1位を目指す」「『これから伸びる商品』に手を出してはいけない」「同業が弱い業種は勝ちやすい」「営業エリアは狭く」といった考え方は、一見当たり前のように思えるが、実践できている企業・営業マンは少ないはずだ。中小企業の経営者や営業マンに役立つアイデアが満載の、注目の1冊である。(土井英司)
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★★★★★「自分が平凡と思っていたら努力しないと・・・」
中小企業の経営に特化した実用書です。
中小企業でも成功する方法のヒントを分かりやすく説いてくれています。
本著の根幹は、『ランチェスター戦略』
強者には強者の、弱者には弱者の戦い方がある。弱者は狭い地域で一騎打ち戦を基本にすべし。とのことです。
この考え方に即して、エリア戦略の考え方や、顧客へのアプローチ方法を、著者のコンサルティング事例を交えながら解説しており、とても読みやすいです。
ただ大企業でも、フルコミッションに近い一営業マンの方は、個人事業主に近い性格を持ち合わせていると思うので、『効果的なハガキの使い方』は十分参考になると思いますし、初心忘れるべからずといった感じがします。
ブルー・オーシャン戦略 ―競争のない世界を創造する(W・チャン・キム、 レネ・モボルニュ)
概要
ビジネスパーソンならまず初めに読むべき定番書
目覚ましい技術進歩のおかげで、企業はかつてないほど多彩な製品やサービスを生み出せるようになった。しかしその一方で、製品やサービスのコモディティ化が進み、価格戦争は熾烈の度を極めている。
こうした状況下で、企業は従来、差別化、低コスト、コア・コンピタンス、ブランディングなど、さまざまな戦略を駆使して競合他社との戦いに挑んできた。しかし、ライバルと同じ市場で戦うかぎり、どれほど巧妙に戦略を練ったところで、いずれ消耗戦を強いられることに変わりはない。では、どうすればよいのだろう?
本書は、その問いに初めて明快な答えを出した画期的な書だ。血みどろの戦いが繰り広げられる既存の市場〈レッド・オーシャン(赤い海)〉を抜け出し、競争自体を無意味なものにする未開拓の市場〈ブルー・オーシャン(青い海)〉を創造すること――これこそが、熾烈な競争環境を生きる企業が繁栄しつづけるための唯一の方法である、と本書は説く。
「新市場を創造する戦略の体系化」。これまで何人もの戦略論研究者が挑みながらついぞ解決できなかった命題は、世界屈指のビジネススクールINSEADの著名教授の手によって、本書で鮮やかに解決される。T型フォードからシルク・ドゥ・ソレイユまで、過去120年間30業界以上に及ぶ事例の調査結果に裏打ちされた本書の主張に触れれば、この1冊が間違いなく今後のビジネス界に影響を及ぼすことに、きっとあなたも気づくはずだ。
【推薦文】
『ブルー・オーシャン戦略』を読むと、企業間競争についての見方がすっかり変わるだろう。著者のキム、モボルニュ両氏は、争いとは無縁な、創造性をテコにした戦略を追求した企業についての、説得力に溢れた事例をいくつも紹介している。バリュー・イノベーションを目指し、利害関係者を巻き込むことに重点を置く本書は、企業経営者やビジネスを学ぼうとする人々にとって必読書である。
――カルロス・ゴーン(日産自動車 社長兼CEO)実に読み応えのある、貴重な一冊だ。腕時計、ワイン、セメント、コンピュータ、自動車、そしてサーカスといった多彩な分野の企業を引き合いに出しながら、将来戦略をいかに策定すべきかを、斬新な切り口から論じている。
――ニコラス・G・ハイエク(スウォッチ・グループ 取締役会長)
最も参考になっているレビュー
★★★★☆「事例の多さが特徴」
ブルーオーシャン戦略があまりにも有名になったので,
少し遅いと思ったけど購入.本書の特徴は,ブルーオーシャンで成功を収めた
企業の事例が多く掲載されていて,その戦略についても
深く説明されている所だと思います.
個人的には,NY警察署の成功事例が面白かった.
アメリカで最も多い犯罪都市をどう変えるか.
企業ではなく,役所でも活かされてる点が興味深い.ブルーオーシャンのスキームも勉強になった.
どう差別化するかをグラフで視覚化するスキームは,
今後実務や様々な所で活用できると思います.
フラット化する世界〔普及版〕上(トーマス・フリードマン)
概要
全世界で大ベストセラーを記録した第1回「ビジネス・ブック・オブ・ジ・イヤー」賞受賞作が装いも新たに普及版になって新登場。ピュリツァー賞を3度受賞したジャーナリストが、インド、中国、日本、欧米諸国の経営者や政治家らへの綿密な取材をもとに、全世界で起きている巨大な変化を鮮やかに活写する。
最も参考になっているレビュー
★★★★★「アタックチャンス(全三巻)。」
世界のフラット化により、ビジネスチャンスが至るところで生まれている。 既存の価値観が、崩壊している。
その一方で、搾取する者とされる者(仕事を奪われ、薄給に甘んじるを得ない者と、常に己を磨き高給を手にする者)との、二極化が進む。
人間には、限りない可能性がある。絶えず勉強し、雇用される能力を鍛えるべき(高みを目指し邁進を:会社は永遠ではない)。
フラットな世界には、適切な知識と技量と発想と努力する気持ちがあれば、ものにできるいい仕事が山ほどある。 自分を磨き続けよう。
何事も実現しないのは、やろうとしないからだ(まず、一歩を踏み出せ)。
どんな難問にも解決策がある、きょうよりは明日のほうがいい、未来はつねに過去を葬り去ることができる(下巻:234P)。 時に、楽観視してみることも。